
こんにちは。
三寒四温とはいいますが、夜になるとすっかり冷え込む日々が続いています。まだコートが手放せませんね。
さて、私立大学入試の大半の結果が判明し、いまは国立大学の前期日程の発表が丁度おこなわれています。わたしの経営する中学受験専門塾スタジオキャンパスの第8期生たちが今年度の大学入試に挑んでいますが、良い報告を待っています(昨日も卒塾生の子が合格報告に塾まで来てくれました)。
大学受験セミナー『令和の大学受験』
スタジオキャンパスは別ブランドで大学受験のための国語専科「博耕房」を運営していることもあり、今度の日曜日に中高生保護者を対象にした以下の大学受験セミナー『令和の大学受験』を開催します。
各科目の講演者として、英語は主として西日本の大手予備校で活躍している杉本綾乃先生を、数学は大手予備校講師でありYouTubeチャンネル「数学・英語のトリセツ」でも著名な迫田昂輝先生を、そして、国語は博耕房講師であり大手予備校の現代文講師である武川晋也先生の3名をお招きします。普段は所属がバラバラの3名が集まることでどのような化学反応が起こるのか……わたしも大変楽しみにしています。
会場:スタジオキャンパス自由が丘校(https://www.studio-campus.com/home/page-74/)
担当講師:ごあいさつ(矢野耕平)/英語(杉本綾乃)/数学(迫田昂輝)/国語(武川晋也)
※セミナー『令和の大学受験』の詳細・お申込はこちらまでお願いします。
「『現場』から国語教育を考える」K倶楽部
ここで話が突然変わります。
いまから3年ちょっと前、旗の台の「舟武」という魚介料理店でわたしは大学受験予備校の講師たち数名と一杯やっていました(早くこんな日々が戻ってきてほしい……)。仕事についてのあれやこれやの話に花が咲いたのですが、わたしが意外に感じたのは、予備校講師たちがわたしの中学入試の国語問題の変化について言及した際に、身を乗り出すようにしてその話に聞き入っていたことです。
なるほど、予備校講師たちは普段中高一貫校に在籍する子どもたちを大勢指導しています。彼ら彼女たちがどのようなスクリーニングを経ていまに至るのか……その点に対して興味関心を抱くのはよく考えれば当然のことです。
わたしにとっても大学入試は「対岸」の出来事では決してありません。
中学受験指導を担当した子どもたちがち中高一貫校で6年間過ごして向かう先は「大学入試」であるケースが多いのですから。こう考えると、大学受験の制度や入試出題内容の変化を知ることは中学受験塾講師としても有意義なことではないかと感じたのです。
そうした思いから数人の発起人とともにわたしは「K倶楽部」という勉強会を2019年に立ち上げました。塾・予備校の国語講師(幼児教育・中学・高校・大学受験)、ならびに国語科教諭(小中高)・研究者(院生を含む)を対象とした勉強会で、国語教育への相互理解を深め、自らの指導レベルを研鑽する機会にするとともに、国語講師・教員同士の交流を活性化する倶楽部にしたいと考えたのです。コンセプトは「『現場』から国語教育を考える」。
この「K倶楽部」は国語教員・国語講師に加え、新聞社や出版社、テレビ局などのメディア関係者も呼んで、いままでに5回開催しました。国語指導に精通している先生方との意見交換にわたし自身大いに刺激されました。
テーマ「大学入試改革の影響を受けている国語新傾向問題」
第2回 2019年7月7日開催(22名参加)
テーマ「読書と読解力」
第3回 2019年10月27日開催(16名参加)
テーマ「評論文(説明的文章)の指導法」
第4回 2020年3月16日
テーマ「大学入試センター試験総括と大学入学共通テストへの提言」
第5回 2020年8月23日(19名参加/ZOOM開催)
テーマ「文章読解に『解き方』はあるのか?」
どうですか? 面白そうでしょう?
しかし、このK倶楽部、コロナ禍に入ってからは残念ながらなかなか開催できていません。
そういえば、第5回のテーマ「文章読解に『解き方』はあるのか?」で意見発表をしている際に、予備校講師の相澤理先生(ベストセラー『東大のディープな日本史』の著者としても有名ですね)がぼそっと「では、『読める』って結局どういうことを言うんですかね。いつか皆さんと討論したいですね」とおっしゃっていました。入試問題で出題される「文章」を「読めた」とは果たしてどのような状態を指しているのか……。各人意見が割れそうでゾクゾクするテーマです。ああ、早く開催したいなあ。
そういえば、このK倶楽部を通じて知り合いが一気に増えました。
今度の日曜日に開催される『令和の大学受験』でお招きした先生方もある意味このK倶楽部の「延長線上」にいらっしゃるんですよね。
今回のコラムはこれにておしまい。また次回お会いしましょう。