東洋英和女学院中学部の入試問題分析(2019-2021年)

2021年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 小問集合(6問)
大問3 平面図形(面積・角度)
大問4 和と差(消去算)
大問5 推理
大問6 記述問題(円周率)
大問7 立体図形(展開図)
大問8 立体図形(投影図)
大問9 ダイヤグラム
大問10  推理(数)

今年度合格者平均点は69. 6点(昨年度は72. 2点)と、およそ一昨年度の難度となりました。大問数は昨年度同様10題でした。様々な単元からの出題がある一方で、大問6では「円周率」をテーマとした記述問題が出題されました。標準レベルの問題を塾のテキストや過去問を利用して演習を重ね、弱点分野を作らないようにすることが肝要です。またペース配分にも注意して、得点できる問題を確実に正解することも大切です。

国語

大問1 物語文(橋本紡『葉桜』)

長文の物語文が1題、その中から小問が19問(漢字含む)という問題構成でした。長文読解では表現の理解について問うものが多く出題されています。また、短めの記述式問題が4問、そして自由作文も1問出題されています。合格者平均点は68. 0点となっているので、一つひとつの設問の難易度はそれほど高くありません。45分という短い時間の中で解ききることができるように、スピードを意識して読解問題に取り組むようにしましょう。

理科

大問1 中和反応
大問2 たい積と断層
大問3 ふりこの運動
大問4 ハツカネズミの神経細胞に関する実験

合格者平均点は37. 4点とほぼ昨年並みでした。生物分野の問題に特徴のある本校ですが、今年度はハツカネズミの神経細胞を題材とした実験考察が出題されました。それ以外の単元からの出題については、典型問題ばかりですので、日頃の努力が点数にしっかり反映される出題構成です。知識問題の正答率を高める学習を心掛け、与えられた説明文やグラフから読み取れることをよく考える習慣をつけていくようにしましょう。

社会

大問1 歴史総合
大問2 地理総合
大問3 公民総合

各分野ごとに大問があるのは昨年度同様です。小問数は34問(うち論述問題が8問)で、昨年度の小問数31問(うち論述問題5問)よりもやや増加しましたが、合格者平均点(44. 8点)は昨年度よりも上がりました(40. 3点)。論述問題は自分の考えを記述するタイプ、知識を前提とするタイプの二通りが出題されています。論述問題を含めて全体的な難易度は標準的で、日頃の学習の積み重ねが大切です。

 

2020年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 小問集合(6問)
大問3 円とおうぎ形
大問4 円グラフ
大問5 つるかめ算
大問6 記述問題(解法の説明)
大問7 約束記号
大問8 立体図形(投影図)
大問9 ダイヤグラム
大問10 割合と比

大問数が10題になり、昨年よりも問題数は増加しています。大問3の円とおうぎ形を組み合わせた図形が例年に比べて格段にシンプルだった一方、大問6では問題の解法の説明を記述させる問題が出ており、全体的なペース配分が例年とは違う感覚になったのではないでしょうか。難易度に大きな変化は見られませんので、標準的な問題集や過去問で演習を重ね、弱点を作らないことが肝要です。

国語

大問1 物語文(新美南吉『久助君の話』)
大問2 随筆文(井上靖『一座建立』)

長文読解が2題、その中から小問が18問と漢字の読み書き7問という問題構成でした。長文読解では表現の理解について問うものが多く出題されているとともに、記述問題が3問、そして自由作文も1問出題されています。合格者平均点は74. 2点と、一つひとつの設問の難易度はそれほど高くありませんが、45分という限られた時間の中ですべて解ききることができるように、普段からスピードを意識して読解問題に取り組むようにしましょう。

理科

大問1 豆電球・ダイオード・モーター
大問2 星座・太陽系の惑星
大問3 二酸化炭素の発生・プラスチックごみ
大問4 川の生態系

合格者平均点は36. 1点(60. 2%)と例年より難化しました。生物分野の問題に特徴のある本校ですが、今年度は世田谷区を流れる野川を題材とした実験考察が出題されました。化学分野からは、プラスチックごみの問題を踏まえた二酸化炭素の発生に関する問題も出題されています。知識問題での正答率を高める学習を心掛け、与えられた説明文やグラフから読み取れることをよく考える習慣をつけていくようにしましょう。

社会

大問1 歴史(各時代の法・命令)
大問2 地理(新幹線)
大問3 公民(国際社会と日本)

1行程度の論述問題は昨年度の9問から5問に減りましたが、合格者平均点は40. 3点(60点満点、昨年度は39. 9点)で難度はそれほど変化がありませんでした。どの問題も答える用語に難解なものはありませんでしたが、設問の内容に聞きなれない表現が多く、戸惑った受験生もいたかも知れません。用語の暗記だけでなく、その周辺知識も含めた確実な内容理解が本校合格へのカギです。

 

2019年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 小問集合(6問)
大問3 円とおうぎ形
大問4 立体の体積
大問5 割合と比
大問6 縮尺
大問7 割合と比
大問8 約束記号
大問9 ダイヤグラム

合格者平均点は69. 1点と3年ぶりに70点を下回りました。大問3は例年通り、おうぎ形を組み合わせた面積の問題でした。全体的に小問が減った一方、大問9のグラフの問題での小問数が増加し、誘導に沿って情報を整理できたが問われました。さまざまな単元から出題されるため、苦手単元をつくらないように標準的な問題集を繰り返し演習するのが効果的です。また、出題傾向がはっきりしているので、過去問演習も有効な対策になります。

国語

大問1 物語文(ドリアン助川『台風のあとで』)

2年前より読解問題2題構成から物語文1題構成に変わりました。今年度も物語文(ドリアン助川『台風のあとで』)1題の出題でした。この文章は昨年度の市川中学校で出題されたため、読んだことのある受験生がいたかもしれません。今年度のトピックは自由記述問題( 問11)が出題されたことです。その他は従来の本校らしい心情やことばの意味をじっくり考えさせるオーソドックスな選択肢問題が中心です。

理科

大問1 二酸化炭素の発生
大問2 しゃ面を転がるおもりの運動
大問3 気象の観測
大問4 生物多様性

合格者平均点は37. 4点(62. 3%)でした。生物分野の問題に特徴のある本校ですが、今年度は生物多様性を題材とした実験考察が出題されました。記述問題が2問、グラフを書く問題が1問出題されていますが、記号問題が中心の出題構成になっています。日々の学習において、知識問題や典型問題での正答率を高める学習を心掛けましょう。さらに、与えられた説明文やグラフから「何を問われて何を答えるのか」考える習慣をつけましょう。

社会

大問1 宗教史
大問2 日本の産業
大問3 戦前・戦後史(太平洋戦争)

小問数は昨年度並みでしたが、1行程度の論述問題が若干増えて9問出題されました。合格者平均点は39. 9点(60点満点中)で、論述問題の分量が増えた結果、昨年度(45. 7点)よりもやや難化しました。大問3の全国高等学校野球選手権大会が100回大会と、戦没者追悼式を切り口とした問題は、問われている内容に難しいものなく、普段からの学習姿勢が反映されるものとなっています。過去問演習を丁寧に行い、論述問題については繰り返し訓練していきましょう。

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