学習院女子中等科の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 割合と比
大問3 速さ
大問4 正方形と四分円(牛が動く範囲)
大問5 条件整理(選挙の開票)
大問6 積み木の投影図

受験者平均点は61.9点で、昨年度(47.3)より)より大幅に上がりました。大問4の牛が動ける範囲の問題では作図が出題されています。大問6の積み木の投影図の問題では、積み木の個数を慎重に粘り強く調べ上げる必要があります。いずれの問題も途中の計算や式をかかせる形式です。日頃の学習から、解法をコンパクトにまとめる意識を持ち演習をしていきましょ う。また、調べながら解き進める問題についても練習しておきましょう。

国語

大問1 物語文(重松清『一人っ子同盟』)
大問2 漢字の読み書き

物語文1題と漢字の読み書き20問という例年通りの問題構成でした。読解は、中学受験の国語では頻出作家となっている重松清の文章で、複雑な家庭環境の中で育つ小学生たちの心の交流が描かれています。本校の読解問題はほぼ全てが記述問題となっており、各設問の配点は5~6点と予想されますので、必要とされる要素をいかに上手く盛り込んで多くの得点を稼ぐかがポイントです。十分な記述力が必要とされる学校です。

理科

大問1 生物と環境
大問2 水の温度と密度
大問3 中和反応
大問4 電流と磁界・電磁石

受験者平均点(得点率)は28.4点(47.3%)で、一昨年度(48.5%)並みの難度となりました。問題用紙に解答を書き込む形式は例年通りです。記述問題のウエイトが非常に高いのが特徴で、単純知識から実験結果に関するものまで幅広く問われています。また、計算問題では途中過程を書かせるものも出題されます。各単元の知識の確実な理解はもちろんのこと、実験結果などから何が分かるかを考え、それを伝える練習を心掛けましょう。

社会

大問1 歴史総合
大問2 地理総合
大問3 ふるさと納税
大問4 島・海岸線

例年通り大問4題構成、用語記述と選択式の問題が中心です。短文論述も5問前後出題されますが、いずれも難度はそれほど高くありません。昨年度に引き続き、受験生自らの意見を問う出題がありました。年度によって難度に差が見られますが、7割前後の得点を目標と考えれば標準レベルの問題を確実に正答することに集中しましょう。時事問題の要素を含む出題が頻出なので、事前の対策は必須です。

 

2017年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 年令算
大問3 数列
大問4 旅人算
大問5 おうぎ形の回転移動
大問6 立方体の切断
大問7 数表(カレンダー)

受験者平均点は47.3点でした。昨年度(64.1)より大幅に下がりました。大問3の数列の問題や大問7のカレンダーの問題では丁寧に調べながら解き進める必要があります。大問5のおうぎ形の回転移動や大問6の立方体の切断では作図の出題もありました。いずれの問題も途中の計算や式をかかせる形式です。日頃の学習から、解法をコンパクトにまとめる意識を持ち演習をしていきましょう。また、調べながら解き進める問題も多く経験を積みましょう。

国語

大問1 物語文(大崎梢『よっつ屋根の下』)
大問2 漢字の読み書き

受験者の平均点は57.4点(昨年度は61.8点)で、問題構成は例年通りでした。大問1は昨年の夏に刊行された物語文からの出題で、父の仕事の関係で別々に暮らすことになった家族の心の交流が描かれています。本校に合格するためには物語文の攻略が必要です。登場人物の心情説明から問10の情景描写の効果を説明する問題のように、あらゆる設問に対する記述訓練を普段から継続しておこないましょう。

理科

大問1 生物の環境への適応
大問2 流水のはたらき
大問3 酸素の性質と発生量の計算
大問4 ふりこの運動

受験者平均点(得点率)は37.8点(63.0%)と、昨年度(48.5%)より易化しました。問題用紙に解答を書き込む形式は例年通りです。記述問題のウエイトが非常に高いのが特徴で、単純知識から実験結果に関するものまで幅広く問われています。また、計算問題では途中過程を書かせるものも出題されます。各単元の知識の確実な理解はもちろんのこと、実験結果などから何が分かるかを考え、それを伝える練習を心掛けましょう。

社会

大問1 歴史総合
大問2 地理総合
大問3 九州地方
大問4 国際社会

今年度の小問数は49問で、うち6問が論述問題です。本校の大きな特色はリード文の空らんに適語を補充させる問題が多いことで、文脈を理解する力も必要です。出題の内容や難易度はほぼ例年通り。今年度のトピックとしては、最後に自由記述問題があったことです。それは「核なき世界」を実現するための手段を考えさせるもの。配点がそれほど大きな問題ではなさそうですが、あきらめて空らんにしてしまうのではなく、自分なりの考えをしっかりと書いてもらいたいと思います。

 

2016年

算数

大問1 計算問題(2問)
大問2 売買損益
大問3 三⾓形の⾯積⽐
大問4 タクシーの料⾦
大問5 三⾓形の回転移動
大問6 仕事算と⽇数とカレンダー

合格者平均点は64.1点でした。昨年度より若⼲上昇しました。⼤問4のタクシーの⾛⾏距離と料⾦の問題や⼤問6の仕事算とカレンダーの融合問題では丁寧に調べながら解き進める必要があります。⼤問5三⾓形の回転移動では、作図の出題もありました。いずれの問題も途中の計算や式をかかせる形式です。⽇頃の学習から、解法をコンパクトにまとめる意識を持ち演習をしていきましょう。また、調べながら解き進める問題も多く経験を積みましょう。

国語

大問1 物語⽂(瀬尾まいこ『狐フェスティバル』)
大問2 漢字の読み書き

受験者の平均点は61.8点(昨年度は57.7点)で、問題構成は例年通りでした。⼤問1は⽥舎に住む主⼈公と、その村に転校してきた⼥の⼦が、考え⽅の違いを乗り越えて村の伝統⾏事を成功させるという物語⽂です。設問のほぼ全てが記述式なので、わかる問題からどんどん書いていく必要があります。⼤問2の漢字は確実に得点したいところです。学習院⼥⼦合格のカギは何といっても記述です。普段から書く訓練を地道に積むことが必要です。

理科

大問1 熱の移動と⽔温変化
大問2 上⽫てんびんの操作
大問3 種類の異なるさまざまな砂について
大問4 ダイズとトウモロコシの成⻑

受験者平均点(得点率)は29.1点(48.5%)でした。本校は問題⽤紙に解答を書き込む形式です。記述問題のウエイトが⾮常に⾼いのが特徴で、内容は実験操作や実験結果に関するものまで幅広く問われました。また、計算問題では途中過程を書かせるものも出題されます。各単元の知識の確実な理解はもちろんのこと、実験結果などから何がわかるかを考え、それを伝える練習を⼼掛けましょう。

社会

大問1 公⺠(国会・選挙)
大問2 地理(都道府県の特徴)
大問3 地理(⿅児島県)
大問4 歴史(総合)

⼤問1は国会と選挙の問題。多くの学校で頻出の選挙権の年齢引き下げに関する問題もふくまれていました。⼤問2は都道府県の特徴を問う記号選択問題。選択問題とはいえ、やや難易度の⾼い問題です。⼤問3は⿅児島県の地理の問題。種⼦島・屋久島の特徴が問われました。そして⼤問4は農⺠をテーマにした歴史の総合問題。⼀揆やTPPについても触れられていました。本校に必要なのは知識の説明能⼒。深い知識を⾝につけましょう。

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