慶應義塾中等部の2023年度入試問題分析【提供:スタジオキャンパス】

2023年度 慶應義塾中等部の出題構成と問題分析【算数】45分[100点]

出題構成
大問1 計算問題・小問集合 大問4 速さ
大問2 小問集合 大問5 水量変化とグラフ
大問3 小問集合(図形問題) 大問6 推理算

 

小問数全20問のうち、大問1から大問3の14問は基本的なレベルの問題が並びますが、中にはかなり高い処理能力を要求させるものも見られました。全体的に他校でも出題されたことのある有名な問題が多く、解きやすさを覚えた受験生も多くいたかもしれません。本校の対策としては、短時間で精度良く正答を求められる計算力と、難問に対しても粘り強く考える習慣を身に付けましょう。

 

2023年度 慶應義塾中等部の出題構成と問題分析【国語】45分[100点]

出題構成
大問1 物語文(出典不明) 大問4 SDGsに関する用語の知識
大問2 論説文(出典不明) 大問5 漢字の書き
大問3 随筆文(朝日新聞「天声人語」)

 

大問1と2は例年通り難易度の高くない問題が並んでいます。記述も1問ありましたが、あまり悩まずに解ける問題でしょう。例年と異なるのは大問3で、読解というより文学史を中心とした「推測して解く知識問題」といった趣でした。「知らない」「分からない」と諦めるのではなく、少しでも分かる部分を手がかりに問題を切り崩していくというねばり強さが必要です。大問4もふくめて知識の「丸暗記」ではない、「考える力」を養う必要があります。

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2023年度 慶應義塾中等部の出題構成と問題分析【理科】25分[50点]

出題構成
大問1 松・竹・梅に関する問題 大問3 固体と液体の反応
大問2 夏の大三角 大問4 振り子の問題

 

大問1は例年通り、会話形式の問題でした。松・竹・梅のつくりとその特徴がテーマの問題ですが、エジソンの話などの技術史、樹木の疫病、アルカリ・酸についてなど、さまざまな範囲の融合問題でした。普段から身のまわりの科学的な現象に興味を持って取り組んでいるかを問われる問題でした。基本問題でしっかり得点し、難易度の高い問題で時間が使えるよう、時間配分に気を付けて解き進める必要があります。過去問を通して、時間間隔を養いましょう。

 

2023年度 慶應義塾中等部の出題構成と問題分析【社会】25分[50点]

出題構成
大問1 プラスチックと環境問題 大問3 ロシア・ウクライナ戦争
大問2 日本の食文化とその歴史 大問4 日本の降水量・集中豪雨について

 

今年度は質・量ともに大幅に易化しました。論述問題は2問で昨年度と同じですが、小問数は28問で昨年度の42問から大幅に減少しています。内容も、選択問題では答えに悩むような複雑な構成ではなく、すぐに正答に辿り着けるような比較的単純なものが多く見られました。ただし、本校の社会は年度による差が質・量ともに大きくあるので、時事問題を含めて幅広く知識を身に付けるとともに、論述問題の対策もおこなって試験に臨みましょう。

 

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