広尾学園中学校の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 計算問題
大問2 小問集合
大問3 速さ
大問4 場合の数
大問5 立体の切断
大問6 等差数列

受験者平均点は64.1点、合格者平均点は78.8点と高得点勝負になっています。昨年度の大問6の最後の小問は考え方を記述させる問題でしたが、今年度の大問6では「なぜ等差数列の和の公式が成り立つのか」を記述させる問題が出題されました。全体的には標準的な問題が中心ですが、日ごろから公式の仕組みに目を向けたり、「なぜ、この解き方が使えるのか」を意識したりすることが重要です。

国語

問題非公表

理科

大問1 状態変化と音
大問2 溶解度と飽和水溶液
大問3 ツバキの観察
大問4 オリオン座の観察
大問5 落下しない段ボールの仕組み

昨年度同様、大問5題構成で大問5は自由記述問題となっています。各大問においても、記述問題が出題されますので、記述対策は必要不可欠です。その他の設問については、標準レベルの問題を中心とした構成ですので、各分野偏りなくしっかり学習しておく必要があります。大問5の自由記述問題については、配点が大きいことが予想されますので、過去問題はもちろん記述問題の演習は十分におこなっておきましょう。

社会

大問1 日本の農林水産業
大問2 人と馬の歴史
大問3 地方自治
大問4 論述問題(ふるさと納税の問題点)

各分野から大問1題ずつ、そして最後に論述問題という出題形式は4年連続です。小問数は少ないものの求められるレベルは高く、各分野において知識の正確性と理解度の深さが勝負を分けます。語句の暗記だけ、なんとなくわかるというレベルでの理解では太刀打ちできません。また、資料やグラフなどの読み取り・分析力も必要になる、典型的な難関校の出題内容です。日頃の勉強において、理解する・考える・問題意識を持つということを実践しましょう。

 

2017年

算数

大問1 計算問題
大問2 小問集合
大問3 四角形と正三角形の面積
大問4 三角形の内接円
大問5 旅人算
大問6 球の並べ方

例年通りの出題構成でした。大問1は計算4問、大問2は小問4問構成です。大問4の三角形の内接円に関する問題は、中学の学習内容からの出題でした。また、大問6の小問3は考え方を記述する形式でしたが、ていねいに調べ上げていかなければ解けない問題でした。前述の2問以外でしっかり得点できれば、合格につながったのでないでしょうか。合格に向けては、基本解法はもちろん、『書き出して整理する力』を養う必要があります。

国語

問題非公表

理科

大問1 滑車と輪軸
大問2 酢酸の中和実験
大問3 血液の循環
大問4 月の観測
大問5 自然光と教室の配置について考える

昨年に引き続き、大問5には図示・記述問題が配置されました。今年の問題は、方角が明示された正方形の教室に黒板・机・窓を配置し、その理由を答えなさいというものでした。この問題は本校の特徴となりそうです。日ごろから身の回りの科学に注視する姿勢を持ちましょう。大問1から4までは比較的平易な問題が並びました。大問5以外では、一行程度の記述が2問、図示問題が1問です。標準的な学習は欠かせませんのであしからず。

社会

大問1 地理総合(高度経済成長・新幹線)
大問2 歴史総合(天皇制)
大問3 国際連合
大問4 論述問題(国会における法律の制定過程の利点)

各分野から大問1題ずつの出題と最後の論述問題という構成、各大問には短文論述が1問ずつ出題される形式は3年連続になりました。大問4の論述問題は、資料を参考にして「国民投票制度にはない国会での法律の制定過程の長所を2つ答える」という内容ですが、日頃からどれだけ深く学習内容を掘り下げて学習しているかを問われています。また、選択肢の問題もじっくりと考えさせる内容で、暗記だけでは手に負えない問題が多く、全体的に高い学力レベルが求められる試験です。

 

2016年

算数

大問1 計算問題
大問2 ⼩問集合
大問3 規則性
大問4 平⾯図形
大問5 場合の数(じゃんけん)
大問6 速さ(ダイヤグラム)

合格者平均点は59.5点で、昨年度と⽐べて⼤きく下がりました(昨年度は79.6点)。出題形式は例年通りで、整数・規則性、平⾯図形、場合の数の出題が頻出です。⼤問1・2など取るべき問題で取ることが合格への最低条件です。⽂章題は図をかいて整理する、図形にはしっかり情報を書き込んで新たな情報をつかむことなど、書く作業をきちんとできるかが合格点を取るカギとなります。⽇頃から書く習慣をつけましょう。

国語

問題非公表

理科

大問1 てこ
大問2 ⽐熱
大問3 チョウの死亡率について
大問4 惑星について
大問5 ⼣⽇の画像についての記述問題

⼤問1から⼤問4は例年通り4分野からの出題でしたが、⼤問5に記述問題が追加されました。その影響からか、作図・記述問題は⼤幅に減少しました。標準レベルの問題を中⼼とした構成ですので、各分野偏りなくしっかり学習しておく必要があります。⼤問5の記述問題は、理科的視点から⾃分の考えを述べるといった難しいテーマの問題でした。この問題の配点が⼤きい場合には、記述対策が必須となりそうです。

社会

大問1 現代の⽇本
大問2 歴史総合(税の歴史)
大問3 公⺠総合(国政選挙)
大問4 6次産業化の利点

問題構成の特徴は、変更があった昨年度同様に⼤問1〜⼤問3での各1問ずつの短⽂論述問題、⼤問4での⼤型論述問題です。昨年度は資料やグラフの読み取りが求められた⼤問4の論述問題は、「6次産業化の利点」を設問⽂にあるヒントを読み取って答えさせる形式でした。各⼤問にある短⽂論述問題も与えられた条件の読み取りが重要になっており、全体として単に知識を問うのではなく、より考えて答えさせる出題内容となっています。書く⼒を養うことが肝要です。

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