第二の故郷、三戸へ!【清水章弘・学びの旅】

皆さん、こんにちは。教育アドバイザーの清水章弘です。この連載では、私が全国をまわりながらみてきた教育現場の風景を、勉強アドバイスとともにお届けします。

好きな新幹線はありますか?

「新幹線が好き!」という子ども達に「どれが一番好き?」と聞くと、かなりの高確率で返ってくるのが「はやぶさ」。クールなフォルムで超特急。まさにその、北海道・東北新幹線「はやぶさ」で向かうこと約3時間。岩手県の二戸駅に到着します。そこから車で30分ほどでしょうか。青森県の三戸町(さんのへまち)へ。

この三戸、絵本「11ぴきのねこ」の町として知られています。作者の馬場のぼるさんの出身地。町のいたるところに「11ぴきのねこ」のイラストや石像が並んでいます(話はそれますが、出張中にこういう「町おこし×アニメ」を見つけると、テンションが上がりますよね。「境港×ゲゲゲの鬼太郎」や、「桜新町×サザエさん」とか好きです)。

三戸は第二の故郷!

読者の皆さまは、おそらく三戸は行ったことがない(ひょっとしたら聞いたこともない?!)かもしれません。わたくしも昔はそうでした。いまは「ふるさと応援大使」と拝命しておりますが、縁もゆかりもありませんでした。では、なぜか。

実はこの町、教育が盛んな町なのです。かつては「教育のまち、三戸」と言われるくらい。公立の小中一貫校を作っているほど、教育委員会も挑戦しています。その教育委員会の方が、僕の処女作『習慣を変えると頭が良くなる』という本を読んでくださり、講演会に呼んでくださったというのがきっかけ。子ども達が「素直&熱心」で、気づいたら僕がハマっちゃって、これまで100回近く通っています。

いまは、10年ほど教育委員会のアドバイザーを務めさせていただき、先述の「ふるさと応援大使」を拝命するに至りました。三戸の子達は、小学校6年生から中学3年生(小中一貫校なので、町では9年生と呼ばれています)は、毎年僕の出張授業(講演やワークショップ)があります。

学校でラジオ番組?!

そして、この夏も行ってきました!いつも通り「勉強のやり方」の授業をした後、面白かったのは、昼休み。教育委員会の方が「黙食を盛り上げたい!」ということで、僕のラジオ番組「清水章弘の合格への道」(ABCラジオ、毎週金曜夕方5時~)の三戸バージョンをやりたいとリクエストをいただきました。

いやー、やっちゃいました。僕の授業後に質問を集め、それに校内放送でバンバン答えました。番組での決めゼリフ「やり方がわかれば勉強は楽しい!」も連発してきました。

「夏休み、ゲームをする時間を増やしていいですか?」

面白かった質問を1つご紹介します。それは「夏休み、ゲームをする時間を増やしていいですか?」というもの。

放送中、先生方と教育委員会の方が横にいたので、その質問を読み上げた瞬間、微妙に場が凍りましたが(笑)、僕は答えました。「いいよ」と。その子はきっと心の中で、歓喜の雄叫びをあげたことでしょう。

でも、もちろん補足しました。「増やしたかったら、どうしたらいいと思う?」。

まず、生活リズムを崩しちゃダメと。ゲーム依存は、WHOも認める病気です。睡眠時間と食事は確保。できれば適度な運動も。そして、質問者は中2。高校受験に向けて、学習時間も確保したい頃。授業で伝えた「8月前半で宿題を終え、後半にその解き直しを繰り返す」を強調し、その子にとっては、やや耳の痛いアドバイスとなりました。

子どもが夢中になっているものを、むやみに「ダメ!」はやる気をなくしてしまいます。伝えるときは「Yes, but…」(うん、いいね。ただ…)の形で。ぜひご家庭でも活用してみてください。

▼当日の様子が紹介されているデーリー東北の記事はこちら

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