香蘭女学校中等科の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 計算問題(4問)・小問集合(10問)
大問2 旅人算とダイヤグラム
大問3 三角形の面積比

大問1は計算問題が4問、残りの10問が一行問題です。大問2と大問3が4問ずつの合計22問構成です。この形式は例年通りです。食塩水の問題や円とおうぎ形の問題は毎年出題されています。また、立体図形もよく出題されます。かたよりなくさまざまな単元から出題されますが、前述の単元は特に力を入れて練習を積みましょう。そして、苦手単元をつくらないよう、標準的な問題集を繰り返し演習していきましょう。

国語

大問1 物語文(如月かずさ『マーボー豆腐』)
大問2 論説文(ドリアン助川『プチ革命 言葉の森を育てよう』)

例年通り文章2題構成での出題でした。大問1では3問の記述問題が登場していますが、そのうち1問は自由記述の要素を含むものです。文章自体は大変読みやすいので、登場人物の心情の移り変わりを丁寧にたどってほしいと思います。大問2の論説文は「言葉」に対する考察がなされている内容。やや抽象的な文章に感じられた人がいるかもしれません。本校の国語は練りに練られた問題揃い。志望者でなくとも一度は取り組んでみることをお勧めします。

理科

大問1 小問集合(8問)
大問2 水の状態変化
大問3 ミツバチの8の字ダンス
大問4 ふりこの運動
大問5 水溶液の性質・中和・気体の発生

小問数は28問とほぼ例年通りです。大問1の小問集合は全体の3分の1を占めますので、基礎知識は正確に身につけておきましょう。大問3は定番となったミツバチの8の字ダンスの問題、大問5問2には水上置換法のようすを作図させる問題が見られました。基礎的な知識・計算力を鍛え上げるのはもちろんのこと、過去問を徹底的に研究することを怠らないようにしましょう。トレーニングを重ねれば合格点は取れるはずです。

社会

大問1 日本の温泉
大問2 日朝関係史
大問3 訪日外国人

昨年度より小問数が10問増加し、減少傾向にあった論述問題は制限字数がない形式で3問出題され、全体的に難度が上がっています。各大問にリード文が加わったので分量も増え、数年続いていた易化傾向に歯止めがかかった印象です。最後の論述問題は語句指定の形式なので、対策が必要でしょう。各分野ともに出題の範囲が多岐に渡っているため、定着させた基本知識を得点につなげるための問題演習が欠かせません。公民では時事問題も意識しましょう。

 

2017年

算数

大問1 計算問題(4問)・小問集合(10問)
大問2 割合と比(やり取り)
大問3 立体図形(三角柱・投影図・四角すい)

大問1は計算問題が4問、残りの10問が一行問題です。ここまでで14問。大問2と大問3が4問ずつの合計22問構成です。この形式は例年通りです。食塩水の問題や円とおうぎ形の問題は毎年出題されています。また、立体図形もよく出題されます。かたよりなくさまざまな単元から出題されますが、前述の単元は特に力を入れて練習を積みましょう。そして、苦手単元をつくらないよう、標準的な問題集を繰り返し演習させましょう。

国語

大問1 物語文(あさのあつこ『13歳のシーズン』)
大問2 論説文(苫野一徳『子どもの頃から哲学者』)

今年度の香蘭女学校は、例年通り文章2題構成での出題でした。解答欄を見ると相当な分量を埋めなければならないことが分かります。ただし、4科合格者最低点が139点(46.3%/300点満点)であることを考えると、速読即解を心がけるよりも、たとえすべて埋められなくとも、一問一問をゆっくりじっくりと解いて、その正答率を高めることに努めるべきでしょう。大問2の問10(3)では珍しく自由記述問題が出題されていますので、来年度は要注意です。

理科

大問1 知識総合
大問2 畑で見られる科学
大問3 植物のようす
大問4 電磁石の性質
大問5 水溶液と金属の反応

小問数は27問とほぼ例年通り。大問1の小問集合は9問に増えました。全体の3分の1を大問1が占めますので、基礎知識は正確に身につけておきましょう。大問2は畑で観察できる様々な現象についての問題でした。一つのテーマから多方面へ発展する問題は経験が浅い受験生も多かったかもしれません。基礎的な知識・計算力を鍛え上げるのはもちろんのこと、過去問を徹底的に研究することを怠らないようにしましょう。トレーニングを重ねれば合格点は取れるはずです。

社会

大問1 地理総合(伊勢志摩サミット)
大問2 歴史総合(長野県の歴史)
大問3 公民総合(世界の環境問題)

問題文の分量は多く感じるかもしれませんが、試験時間30分で小問が33問なので時間的に厳しい試験とは言えません。今年度も3問出題された論述問題は、過去と比較すると書かせる分量が大幅に減りました。最後の公民分野での論述問題の制限字数は、3年前が150字程度、昨年度が60字程度に対して今年度は30字程度です。全体的に標準レベルの出題が多く、適語補充や用語記述、グラフや地図の読み取りなどがよく見られます。知識の正確な定着を意識して勉強を積み重ねましょう。

 

2016年

算数

大問1 計算問題(4問)・⼩問集合(10問)
大問2 ⼩町算と場合の数
大問3 台形の性質と⾯積3等分

⼤問1は計算問題が4問、残りの10問が⼀⾏問題です。ここまでで14問。⼤問2と⼤問3が4問ずつの合計22問構成です。この形式は例年通りです。ここ数年難化していましたが、今年は解きやすい問題が多くありました。⾷塩⽔の問題は毎年出題されています。また、⽴体図形もよく出題されます。かたよりなくさまざまな単元から出題されますが、前述の単元は特に⼒を⼊れて練習を積みましょう。そして、苦⼿単元をつくらないよう、標準的な問題集を繰り返し演習させましょ

国語

大問1 物語⽂(⼩川洋⼦『偶然の祝福』)
大問2 随筆⽂(⻑⽥弘『記憶のつくり⽅』)

⼤問1の物語⽂は中学⼊試の定番作品でしたので、読んだことのある⼈が多かったでしょう。最近は「喪失感」を抱く主⼈公の物語を好んで出題した⾹蘭ですが、今年度は少⼥時代の温かな記憶を描いた作品でした。問9の記述に⼿間取った⼈がいるかもしれませんが、⼤変に丁寧な設問ですので、問われていることをひとつひとつ確認して記述することが⼤切です。⼤問2は短めの随筆⽂。哲学的な内容で読みづらい類の⽂章です。⽂中から解答の根拠を丹念に⾒出す作業が必要で

理科

大問1 ⼩問集合
大問2 夏の星座と⻩道12星座
大問3 サクラマスとヤマメ
大問4 ばねのはたらき
大問5 たまごの性質

⼩問数は26問とほぼ例年通り。⼤問1の⼩問集合は7問に減りました。それでも全体の4分の1以上を⼤問1が占めますので、基礎知識は正確に⾝につけておきましょう。また、今年はニワトリのたまごについての問題など、⾝の回りの物事について問う問題も⾒られました。本校を⽬指す受験⽣は、計算問題・知識問題にかかわらず、基礎・基本を徹底するとともに、⽤語の説明を⾃分の⾔葉で表現できるようにトレーニングしましょう。また、⾝の回りにも⽬を向けましょう。

社会

大問1 地理総合(⽇本橋周辺の歴史)
大問2 歴史総合(社会・⽂化史)
大問3 ⽇本国憲法

今年度も各分野から⼤問1題ずつの出題で、出題順も変更ありません。論述問題は例年通りに公⺠分野から出題され、制限字数は60字程度、他の2問の短⽂論述と合わせても昨年度より分量が減っています。時事問題は頻出で、今年度は東京オリンピック、築地市場の豊洲への移転、2016年の伊勢志摩サミットに関する問題でした。細かな知識を問う出題もありますが、地図や表・グラフの読み取り、時事問題、記述問題など傾向に沿った対策を優先させましょう。

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