開成中学校の2023年度入試問題分析【提供:スタジオキャンパス】

2023年度 開成中学校の出題構成と問題分析【算数】60分[85点]

出題構成
大問1 速さ(旅人算) 大問3 立体図形(切断)
大問2 平面図形(正六角形分割) 大問4 速さ(ダイヤグラム利用 )

 

受験者平均点61.7点(72.6%)、合格者平均点76.4点(89.9%)と、昨年度までに比べると大変易化しました。こういった易化した年は受験者平均点と合格者平均点の差が大きくなるものですが、昨年度の差10.0点⇒14.7点とやはり差は広がりました。今年度は例年の大問3~4題ではなく大問5題と変化がありましたが、開成受験生にとっては平易な問題が多く、来年度以降は難易度の上昇を予測して対策する必要があります。

 

2023年度 開成中学校の出題構成と問題分析【国語】50分[85点]

出題構成
大問1 論説文(隈研吾『ひとの住処』)
大問2 物語文(柚木朝子『非属の才能』)

 

昨年の開成国語は従来とは変わり、出題された記述問題すべてに「字数制限」がつけられていました。しかし、今年度は再び「字数制限なし」のスタイルに戻りました。文章2題形式は近年同様。受験者平均点49.0点に対して合格者平均点は55.6点と例年と比較すると標準的なレベルといえます。大問1の論説文は取り組みやすい問題が多く、大問2の物語文は問3をはじめ手ごわい設問が盛り込まれています。

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2023年度 開成中学校の出題構成と問題分析【理科】40分[70点]

出題構成
大問1 地層・地震 大問3 ふりこ
大問2 沸騰石・示温インクを用いたあたたまり方の実験 大問4 血液循環と血中酸素量の計算

 

合格者平均61.5点(87.9%)、受験者平均56.9点(81.3%)は近年稀に見る高得点となりました。どの問題も本校の受験生ならば一度は目にしたことのある問題ばかりだったことでしょう。大問2と大問3は実験結果をもとに考察していく問題ですが、誘導も非常に丁寧であるため全問正解したいところです。確固たる基礎力と思考力を身に付けること、難問や初見の問題をじっくりと考えることの2点を意識して学習しましょう。

 

2023年度 開成中学校の出題構成と問題分析【社会】40分[70点]

出題構成
大問1 歴史総合
大問2 2022年の出来事

 

合格者平均点は57.9点(得点率82.7%)で、6年間でもっとも高い得点でした。今年度は大問が一つ減り、解答数も10ほど減少、論述問題も1問だけで全体的に易化しています。差がつくのは選択問題の「すべて選べ」式の設問でしょうか。やや難しい知識を問う問題はあるものの、概ね標準的な内容です。これまでとの大きな違いは時事問題を全面的に出題してきたことですが、興味関心を幅広く持ち、知識を正確に理解して覚えることを意識した学習できれば、充分に高得点が狙えます。

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