実践女子学園中学校の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 計算問題(5問)
大問2 小問集合(5問)
大問3 和と差の文章題
大問4 水量変化とグラフ

昨年度の大問5題から1題減って大問4題構成でした。大問1は計算が5問、大問2は数の性質、つるかめ算、仕事算、食塩水、円とおうぎ形です。基本~標準レベルの問題で構成されていますが、中には解きづらい問題も含まれます。また、問題数が少なく1問の配点が大きいのでミスは禁物です。日頃から計算問題演習と一行問題をしっかりとおこない、基本解法をしっかりと身につけておきましょう。

国語

大問1 物語文(梨木香歩『西の魔女が死んだ 梨木果歩 作品集』「冬の午後」)
大問2 漢字
大問3 知識

読解問題2題と漢字知識1題という問題構成から、今年度は、読解問題が1題減り漢字と知識問題がそれぞれ大問に分かれるという形式に変わりました。読解問題1題分が減った分、時間的にかなり余裕を持って取り組めたはずです。この傾向が今後も続くのかは分かりませんが、本校の入試説明会等での情報に注意していく必要がありそうです。文章量が比較的多いのが本校の特徴ですので、普段からある程度の長い文章を精読する訓練をしていきましょう。

理科

大問1 磁石と電磁石
大問2 溶解度・再結晶法(ろ過の操作)
大問3 植物の種子や根のつくり
大問4 流水と地形

合格者平均点は29.0点(58.0%)でした。4分野から1題ずつ出題されています。今年度は記述問題が2問のみ(ろ過操作の誤りを指摘する・種子がどのように運ばれてきたのかを考える)に留まり、作図問題は出題されませんでした。近年、記述問題と作図問題のウエイトが減っており、平易な問題が増えてきています。各単元の基本問題を確実におさえた上で、計算問題や記述・作図問題の対策をおこないましょう。

社会

大問1 日本の河川・海・湖
大問2 小問集合(公民分野)
大問3 小問集合(公民分野)

これまでは歴史分野に比重が置かれていましたが、今年度は各分野から大問1題ずつの出題になっています。求められるのは基本内容の定着度ですが、地図や写真、史料などを使った出題が多いので事前に対策を行なっておきましょう。理社2科目合わせて試験時間が50分です。分量が多いということはありませんが、過去問題学習などを通して速く正確に解く練習を行なう必要があります。

 

2017年

算数

大問1 計算問題
大問2 小問集合
大問3 タイルを並べて作った図形の面積と周の長さ
大問4 割合と比
大問5 旅人算

昨年度同様、大問5題構成です。大問1は計算が5問、大問2は小問が5問出題されています。問題に計算をする余白がほとんどない代わりに、解答用紙に計算欄が設けられている形式です。基本~標準レベルの問題で構成されていますが、特に大問1と2は基本問題中心ですので、できるだけ得点を積み上げておきたいところです。日頃から計算と一行問題をしっかりと行い、基本解法をしっかりと身につけておきましょう。

国語

大問1 物語文(三浦哲郎『木馬の騎手』~「遠出」)
大問2 論説文(吉野弘『詩の楽しみ』)
大問3 漢字・知識

問題構成は昨年度と変化はありませんでした。大問1は12編の短編集からなる物語のうちの1つです。問8・10の記述問題はいかに字数以内にまとめるかがポイントです。大問2は言葉の働きから詩について述べた論説文です。問1・6・11など傍線部の具体的内容を問う問題が目立ちました。大問3は基礎力を問う問題でした。読解は、文章を精読して内容をきちんと理解する訓練を普段からおこないましょう。

理科

大問1 豆電球
大問2 酸素と二酸化炭素
大問3 植物の特徴
大問4 月の観測

全部で4題構成で、4分野から各1題出題されています。基本問題中心ではありますが、大問2の先生と生徒の会話文を読んで解く問題、大問3の植物の葉の水をはじく力について考える問題と、受験生が敬遠するような問題が出題されています。各分野の基本知識をおさえた上で、問題の4分の1程度を占める記述・作図問題対策を行うことが必要です。また、過去問演習を通して、問題の傾向を掴んでおくことも重要です。

社会

大問1 東海地方
大問2 北陸地方の歴史
大問3 歴史総合(各時代の特徴)
大問4 公民総合

地理1題、歴史2題、公民1題の大問構成は例年通りです。地理のグラフ・表の読み取り、歴史の資料写真も例年と同じく出題されています。事前に対策をしておきましょう。理社合わせて50分の試験時間に対して社会の小問が39問あり、語句説明を含む短文論述が3問出題されているので時間配分には注意が必要です。論述の難度は高く感じるかもしれませんが他の問題のレベルは標準的なので、基本内容を繰り返し学習して確実に定着させてください。

 

2016年

算数

大問1 計算問題(5問)
大問2 ⼩問集合(5問)
大問3 和と差・推理
大問4 平⾯図形
大問5 直線上の点の移動

合格者平均は57点で、昨年度(51点)よりも易化しました。昨年度からの変更は、⼤問1が4→5問に、⼤問2が6→5問になったと同時に、⼤問2の難度が下がったという点です(本校の説明会でもアナウンスがありました)。この傾向が来年度以降も続くようであれば、⼤問1と2をパーフェクトで切り抜けたいところです。⽇ごろから計算と⼀⾏問題にしっかり取り組み、基礎⼒をしっかりと⾝につけておきましょう。

国語

大問1 随筆⽂(星野道夫『アラスカ ⾵のような物語』)
大問2 説明⽂(美⾺のゆり『理系⼥⼦的⽣き⽅のススメ』)
大問3 漢字・知識

ここ数年読解問題は物語⽂と随筆⽂という構成でしたが、今年度は物語⽂が説明⽂に代わり、⾃分の経験を述べる⾃由記述が出題されるなど問題構成に若⼲の変化が⾒られました。⼤問1はエスキモーのクジラ漁に同⾏した筆者の随筆⽂、⼤問2は学ぶ楽しさについての説明⽂で、いずれも読みやすい内容のものでした。⼤問3は基礎的な内容でした。読解は解答根拠を⽂中からきちんと探して答える、知識は繰り返し学習するなど国語の基本的な学習姿勢が試される問題でした。

理科

大問1 ふりこ・物体の運動
大問2 空気の対流
大問3 インゲンマメの種⼦の発芽
大問4 太陽の動き

全部で4題構成で、4分野から各1題出題されています。合格者平均点は27.0点でした。⼤問3のインゲンマメの種⼦の発芽など、オーソドックスなテーマが出題されています。各分野の基本知識をおさえ、問題の4分の1程度を占める記述・作図問題対策を⾏うことが、合格点を取るためには⽋かせません。⽇頃からなぜそうなるのかなど考える習慣をつけ、過去問演習で形式に慣れておくと良いでしょう。

社会

大問1 地理総合(⽇本の⾃然災害)
大問2 歴史総合(箸から⾒る歴史)
大問3 歴史総合(資料問題)
大問4 国会・選挙

地理1題・歴史2題・公⺠1題の構成は昨年度同様です。地理では表やグラフの読み取りが必須です。同じく、地理では毎年写真や絵の読み取り、歴史では絵や図版、写真が必ず出題されているので事前に対策をしておきましょう。今年度は⻄郷隆盛、ヒトラーを答えさせる問題がありました。公⺠は基本的な語句を答えさせる出題が続いています。全体的に歴史・公⺠で確実に得点を取りたい構成です。基本問題を反復して定着に⼒を注ぎましょう。

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