慶應義塾中等部の入試問題分析(2016-2018年)

2018年

算数

大問1 小問集合(4問)
大問2 小問集合(数量4問)
大問3 小問集合(図形4問)
大問4 速さとグラフ
大問5 場合の数(カード)
大問6 規則性(電球の点滅)
大問7 虫食い算

問題量は例年通りでした。平易な問題が多く、いつも通りの高得点勝負になったことでしょう。例年の傾向としては、数 ベルが高いパターン問題がよく出題されます。多少の変化はありますが、基本的に毎年同じ出題傾向です。ただし解答用 紙の解答欄については慣れが必要です。過去問を使って訓練しましょう。

国語

大問1 物語文(出典不明)
大問2 随筆文(出典不明)
大問3 いろは歌について
大問4 漢字の音訓・筆順
大問5 漢字の書き取り

大問1の物語文で唯一の記述問題(25字)があります。大問2の随筆文は慶應義塾内の思い出のような文章でした。大問3は「いろは歌」に関する短文でした。大問4の知識は、とても易しい問題でした。大問5の漢字はいくつか難問がありました。総合すると、全体的に易しい問題が揃っていました。バラエティに富んだ問題なので、優先順位をつけることなくバランスのとれた学習が必要です。韻文にも触れておくようにしましょう。

理科

大問1 月の満ち欠け
大問2 ろうそくの燃焼
大問3 てこと浮力
大問4 昆虫
大問5 野菜

大問5題構成で各分野よりまんべんなく出題されます。記号選択問題であることや、一度は目にしたことのある頻出問題が中心で構成されていることからミスなどでの失点は許されず、かなりの高得点勝負になっていることが予想されます。まずは偏りなく各分野・各単元に学習をした上で、過去問演習を通して25分間で効率よく・精度よく問題を解いていく訓練をしていくと良いでしょう。

社会

大問1 文化史
大問2 さまざまな条約
大問3 旧国名・地名
大問4 公民総合(正誤問題)
大問5 公民用語記述
大問6 神戸市
大問7 論述問題(学校へのスマホ・携帯電話の持ち込み)

用語記述の問題が増加傾向にありましたが、一転して今年度は選択式の問題が小問のほとんどを占めました。用語記述も平易なレベルです。一般常識を問う問題はなく、また今年度は最後の大問で制限字数のない論述問題が新たに出題されています。全体的に難度の高い問題は少なく、例年通りの高得点勝負です。過去問題演習を通じて対策を行なうと同時に、慶應3校の過去問題や同じレベルにある他校の過去問題などに触れ、幅広い知識を吸収すると良いでしょう。

 

2017年

算数

大問1 計算・場合の数・整数問題
大問2 速さ・食塩水・割合・ニュートン算
大問3 立体・面積・角度・回転体
大問4 速さとグラフ
大問5 水そうとおもり
大問6 数表
大問7 虫食い算

問題量は例年通りでした。さほど難しくない問題も多かったので、いつも通りの高得点勝負になったことでしょう。大問4ではvtグラフ(速さと時間のグラフ)が出題されました。多くの受験生が解けなかったと思われます。例年の傾向としては、数の性質や数表などがよく出題されます。また、調べる問題についても練習をしておくとよいでしょう。いずれにせよ、多少の変化はありつつも、基本的に毎年同じ出題傾向です。過去問を使って訓練 しましょう。

国語

大問1 物語文(出典不明)
大問2 論説文(出典不明)
大問3 俳句の鑑賞
大問4 慣用句・四字熟語の知識
大問5 漢字の書き取り

大問1の物語文では唯一の記述問題(25字)がありました。大問3は俳句の鑑賞文として正しいものを選択させる問題でした。他の読解問題は全て選択式でそれほど難しいものはありません。知識はあまり目にしたことのない形式の問題でしたが、決して難問ではなく、漢字の書き取りも標準レベルのものばかりでした。個性的な問題が少なくなってきている分、より正確な解答能力が求められていると言えます。

理科

大問1 水溶液の分類
大問2 月と星座
大問3 動物と植物
大問4 磁石の実験

今年度は大問4題構成。制限時間は25分、解答数が30問、すべてが記号選択問題でした。例年より1題大問が減った分、大問4が問題文の長い実験問題でした。実験の内容を読み取って理解する必要がありますので、時間配分が重要になったのではないでしょうか。本校を目指す受験生は、まず単元に偏りなくひと通り学習をした上で、過去問演習を通して25分間で効率よく問題を解いていく訓練をしていくと良いでしょう。高得点勝負を意識した準備を心がけましょう。

社会

大問1 日本の史跡
大問2 歴史上の出来事・時間の並べ替え
大問3 日本家屋について
大問4 日本の国土
大問5 世界地理(ブラジル)

昨年度から傾向で用語記述問題が増加し、短文論述も2問出題されました。試験時間25分に対して小問が42問あるため、手際よく問題を処理していく力が重要です。歴史分野では歴史上の事件・出来事の並べ替え問題が定番です。また、今年度も変わらず一般常識、日常生活に関係する内容の出題が見られました。問われる知識のレベルも年々上がってきているので、慶應3校や他校の過去問題などを活用して知識の幅を広げ、得点力を高める取り組みを積極的におこないましょう。

 

2016年

算数

大問1 計算・⽇暦算・時計算
大問2 数の性質・倍数算・割合・速さ
大問3 ⾓度・⾯積・相似・回転体
大問4 速さとグラフ
大問5 点の移動
大問6 場合の数
大問7 和と差・調べ上げ

問題量は例年通りでした。さほど難しくない問題も多かったので、いつも通りの⾼得点勝負になったでしょう。速さに関する問題は2題(速さ・点の移動など)出されることがあります。少々複雑なことも多いので、丁寧に情報をまとめて解くトレーニングをしておきましょう。また、⼤問7に出されることが多い調べる問題についても練習をしておくとよいでしょう。いずれにせよ、多少の変化はありつつも、基本的に毎年同じ出題傾向です。過去問を使って訓練しましょう。

国語

大問1 詩と解説⽂(出典不明)
大問2 物語⽂(出典不明)
大問3 随筆⽂(柳⽥国男『毎⽇の⾔葉』)
大問4 敬語の知識
大問5 漢字の書き取り

⽂章読解は例年2題でしたが、今年度は3題となっています。ただし、⼤問3では問いが2つしかなく、傍線部の理由を答える記述問題と本⽂内容の正誤問題です。他の読解問題は全て選択式でそれほど難しいものはありません。恒例となっている知識の難問はなく、漢字の書き取りも標準レベルのものばかりでした。合格ラインは相当⾼くなったものと考えられます。個性的な問題が少なくなってきている分、より正確な解答能⼒が求められていると⾔えます。

理科

大問1 星座
大問2 電流と磁界
大問3 動物の呼吸
大問4 ⽔溶液の密度
大問5 鉄と塩酸の反応

昨年度に引き続き⼤問5題構成です。すべてが記号選択問題であること、⼀度は⽬にしたことのある頻出問題で構成されていることから、合格者平均点はかなりの⾼得点になっていることが予想されます。まずは単元に偏りなく⼀通り学習をした上で、過去問演習を通して25分間で効率よく問題を解いていく訓練をしていくと良いでしょう。

社会

大問1 地理総合(北陸地⽅)
大問2 ⽔産業
大問3 歴史総合
大問4 ⽇本の島々
大問5 ⽇本国憲法

これまでは記号選択問題が中⼼でしたが、ここ数年は記述問題が増加傾向にあります。今年度は⽤語記述が11問、短⽂論述が3問出題されました。いずれも昨年度より増加しています。本校の社会は全体的には基本問題で構成されていますが、受験の範囲を超えた⼀般教養や雑学的な素養を求める出題が毎年⾒られることが⼤きな特徴です。基本事項の定着を徹底し、秋以降は慶應三校の過去問題演習に取り組んでその形式や傾向に慣れ、得点⼒を⾼める取り組みをしましょう。

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