海城中学校の入試問題分析(2019-2021年)

2021年

算数

大問1 小問集合
大問2 食塩水
大問3 平面図形(線分比、面積比)
大問4 速さ(旅人算)
大問5 場合の数(道順)
大問6 立体図形(表面積)

受験者平均は66. 1点、合格者平均は83. 0点と、昨年度とくらべてやや難化しています。例年に比べて平易な問題が減った分、自分の既知の解法におとしこむ、あるいは問題を解くための手がかりを集めるといった力が求められたと言えるでしょう。本校では毎年のように「立体図形」に関わる大問が出題されますので、基本解法の習得を徹底したうえで、過去問をはじめとする同レベル帯の問題で演習を重ねましょう。

国語

大問1 物語文(寺地はるな『水を縫う』)
大問2 論説文(若松英輔『弱さのちから』)

受験者平均点は66. 6点(120点満点)、合格者平均点は78. 7点と難易度はほぼ昨年と同様でした。本校の国語の特徴は読解問題2題(多くは物語文と論説文の組み合わせ)の中に5問前後の漢字の書き問題、2~3題の記述問題がある他は、選択問題がほとんどを占めるという点です。選択肢は本文中の解答根拠を正しくおさえていれば正解が得られるものがほとんどです。記述問題は普段からていねいに書くことを心がけることが大切です。

理科

大問1 楽器と音の高低に関する問題
大問2 4種の固体の推定実験と溶解度
大問3 魚のからだのつくり(食に関する問題)
大問4 2017年の台風第21号について

合格者平均点は47. 2点(59. 0%)と昨年度(65. 5%)よりやや難化しました。大問3にはアジの開きに「背骨」と「はらわた」を図示させる問題が見られました。本校の理科は難度が高く、戦略的な学習が必要です。典型問題や基本事項の早期定着はもちろんのこと、初見の問題に対応するために「図表から原理や法則などを見抜く訓練」と「表現力と記述力の養成」に注力しましょう。過去問題の演習と解き直しが重要です。

社会

大問1 九州地方の産業

九州地方の6次産業化への取り組みを述べたリード文をもとに、地理・歴史・公民の小問が8問、論述問題が190字以内、160字以内の2問という構成でした。小問は基礎的な内容ばかりですので確実に得点したいところです。論述問題は与えられた資料の分析力・読解力が求められ、合否のポイントとなります。メインテキストのC問題の論述に積極的に取り組むとともに、過去問演習で十分な対策を行っていくことが必要です。

 

2020年

算数

大問1 小問集合
大問2 場合の数
大問3 相似比と面積比
大問4 旅人算
大問5 時計算
大問6 立体の切断

小問集合は、単位換算・差集め算・規則性・連比・差集め算・相当算・食塩水・速さ・角度・平面図形(等積移動)の10問です。例年、途中式・考え方を書かせる問題が出ますが、今年度は大問4の(3)です。大問3の(3)、大問4以降は少し時間と労力を要する問題となっていますので、大問1~3の問題を早く・正確に解くことがカギとなります。問題の構成は、基本レベルが中心ですので各単元の典型問題を繰り返し解き、解法を身につけましょう。

国語

大問1 物語文(朝比奈あすか『君たちは今が世界』)
大問2 論説文(齋藤亜矢『要、不要』)

受験者平均点は67. 6点(120点満点)、合格者平均点は76. 5点と昨年度よりやや難化しました。本校の国語の特徴は読解問題2題(多くは物語文と論説文の組み合わせ)の中に5問前後の漢字の書き問題、2~3問の記述問題がある他は、選択問題がほとんどを占めるという点です。選択肢は本文中の解答根拠を正しくおさえていれば正解が得られるものがほとんどです。記述問題は普段からていねいに書くことを心がけることが大切です。

理科

大問1 熱の伝わり方
大問2 中和反応
大問3 植物の発芽・イモについて
大問4 チリやホコリの種類と大きさの計測

合格者平均点は52. 4点(65. 5%)でした。ここ3年は受験生が一度は目にしたことのある問題が多く、受験生のレベルも高くなっているため、平均点が上昇傾向にあります。本校の理科は難度が高く、戦略的な学習が必要です。典型問題や基本事項の早期定着はもちろんのこと、初見の問題に対応するために「図表から原理や法則などを見抜く訓練」と「表現力と記述力の養成」に注力しましょう。過去問題の演習と解き直しが重要です。

社会

大問1 ジェンダー・フリー

フランスの有名な高級ブランドの創始者が起こした女性服の変化についてのリード文をもとに、地理・歴史・公民 の小問が8問、論述問題が220字以内、130字以内、一行問題の3問という構成でした。最近の出題傾向と比較すると、論述問題の分量が少ない分だけ取り組み易かった半面、男子にはなじみの薄い女性服を題材にした論述問題にどう取り組めたかがポイントです。与えられた資料の分析力・読解力が求められるのが本校の社会の特色です。

 

2019年

算数

大問1 小問集合(5題)
大問2 場合の数(大小2つのサイコロ)
大問3 立体図形(立方体の切断)
大問4 図形上を円の中心が移動する問題
大問5 変化に関する問題(水量変化)
大問6 約束記号(約数)

受験者平均点は75. 3点(63%)合格者平均点は88. 5点(74%)と昨年度より問題が易しくなりました。小問集合は、計算問題が1問、食塩水の問題、流水算、円の分割、平行四辺形を用いた面積比の問題でした。大問3の立体の切断は頻出問題です。また、大問5や大問6は、難関校特有の誘導に乗るタイプの問題でした。例年よく練られた良問が出題されます。同レベルの男子校の問題を数多く取り組むことが対策になります。

国語

大問1 物語文(こまつあやこ『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』)
大問2 論説文(齋藤亜矢『要、不要』)

受験者平均点は74. 3点(約62%)、合格者平均点は82. 2点(約69%)と昨年度よりやや易化しました。本校の国語の特徴は読解問題2題(多くは物語文と論説文の組み合わせ)の中に5問前後の漢字の書き問題、2~3題の記述問題がある他は、選択問題がほとんどを占めるという点です。選択肢は本文中の解答根拠を正しくおさえていれば正解が得られるものがほとんどです。記述問題は普段からていねいに書くことを心がけることが大切です。

 

理科

大問1 ふりこ
大問2 アルミニウムの製錬をテーマにした融合問題
大問3 オジギソウの就眠運動・動物の概日リズム
大問4 流水と地形・岩石

合格者平均点は51. 5点(64. 3%)でした。ここ2年は受験生が一度は目にしたことのある問題が多いため、平均点が上昇傾向にあります(受験生のレベル向上も一因です)。本校の理科は難度が高く、戦略的な学習が必要です。典型問題や基本事項の早期定着はもちろんのこと、初見の問題に対応するために「図表から原理や法則などを見抜く訓練」と「表現力と記述力の養成」に注力しましょう。過去問題の演習と解き直しが重要です。

社会

大問1 観光について

昨今の社会情勢を反映したテーマが出題されました。小問数は10問で、そのうち論述問題は120字以内、130字以内、100字以内が各1問ずつでした。例年、本校の社会の合否ポイントはこの論述問題です。試験時間には十分に余裕がありますので、与えられた資料をよく読み、題意に沿った内容を書くことを心がけましょう。対策としては、メインテキストのC問題に積極的に取り組み、過去問演習を十分に行っていくことです。

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