【2022年度】女子学院中学校の入試問題分析

算数

大問1 小問集合
大問2 整数問題
大問3 平均
大問4 展開図
大問5 水量変化
大問6 仕事算

例年通り出題数は6題で大きな変化はありません。40分の試験時間で全体的に計算量が多く、解くべき問題・捨てる問題の素早い判断がポイントです。正解を出すだけではなく、より良い解法を探す習慣やどうすれば最短で正解にたどり着けたかなど、短時間で正解する意識を持って問題に取り組みましょう。また大問2の素数の個数から場合の数を考える問題、大問4の展開図の性質から分割する際の手順に規則を見つける問題など、身に付けた技術をどのような場面でも使える訓練が必要です。

国語

大問1 随筆文(増田れい子『インク壺』)
大問2 論説文(中川裕『アイヌ語をフィールドワークする―ことばを訪ねて』)

大問1の随筆文は1988年に刊行された作品。戦時中の「色鉛筆」をめぐる思い出を振り返っています。このような円熟の境地に達したような筆致を女子学院は好みます。また、大問2の論説文はアイヌ文化の「カモイ」に関して考察した文章。この文章読解問題にもマイノリティについての教育に平生より力を入れる女子学院らしさが現れています。問題レベルは平易なものが中心であり、高得点勝負の入試問題といえるでしょう。

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理科

大問1 冬の星座と星の高度・気象データについて
大問2 花粉の発芽と成長
大問3 燃焼
大問4 振り子の運動

小問数は63問と昨年(49問)から増加しました。図表の読み取りが中心なので、40分という制限時間で解き終えるのに苦労したかもしれません。大問1には冬の星座の1等星の高度変化を表したグラフが出題されました。知識定着の精度と思考力が必要となる良問です。本校の理科は高い処理能力が求められます。効率よく解き進めるために、深い理解と広い知識を身につける必要があります。日頃から本質を追求した質の高い学習をしましょう。

社会

大問1 原始~近代の社会・政治史
大問2 原自然災害への対策・地形図など
大問3 明治~現代の社会・現代の日本など

大問数が3題、小問数が26問と過去10年の中では最も少ない小問数でした。大問1と大問2は日本の自然災害についてのリード文をもとに設問に答える形式で、いずれも基本的な内容を問うものでした。差がつくとすれば、大問2「信玄堤」の目的、大問3「小学校の講堂の役割」についての論述問題でしょうか。本校の対策としては、早い時期に各分野の基礎力を完成させることです。加えて、世の中の動きに敏感になり、疑問点は積極的に質問して理解を深めましょう。

 

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